どうも、タヌスケ99(@sinzakki02)です。
今回のテーマは【カラーラフ】です。
- カラーラフを用いた画法を知りたい
- カラーラフの効果を知りたい。
- 今とは違う描き方がしたい。
そもそも【カラーラフ】とはなんぞや?ってことですよね。
簡単言うと、ラフの段階で色まで塗ってしまう事。(断言)
上手い人は完成?って勘違いするくらいにしっかり描き込んだカラーラフを描いてます。そういう人のメイキング動画は衝撃ですよ。
衝撃のカラーラフ:lack氏の動画 2:50あたりで愕然とする。
っほんとにさ、カラーラフで十分だよ・・・
そこまで描かないにしても色付きのラフって事。
この方法はすごく遠回りな気がする・・・
まぁ、確かにそう感じるのは無理もないです。
でも実は逆で、効率的な上に作品の完成度も上がるらしい・・・・。
ウマイ話すぎて、疑うわ!!
って事でその真偽を確かめるべく、【カラーラフ】について手順を動画で学びながら、実践した過程や結果、感想、疑問などを記録します。
カラーラフの参考動画紹介
今回もYouTubeの動画を参考にしながら、カラーラフについて学びたいと思います。
- ティファ&エアリス イラストメイキング/さいとうなおき
- 【有料級!】最近マスターした技術、全部見せちゃいます!/焼まゆる
さいとなおき ティファ&エアリス イラストメイキング【完全公開】
残念ながら現在この動画は配信されていないので、見れません。
ものすごく上手で、見ごたえがある描き方だったので、再配信希望します!!
焼まゆる 【有料級!】最近マスターした技術、全部見せちゃいます!
見て貰えばわかるけど、両方とも一朝一夕でマネできるものじゃないデス。カラーラフとか言う前にハイレベルすぎる。
さらにどちらもカラーラフの描き方を紹介した動画ではないので、詳細な説明はありません。見様見真似、結構な部分を推測と手探りです。
結局何事も習得には鍛錬と工夫が必要。
カラーラフのメリット
先にカラーラフのメリットを紹介しておこう!
- 全体の構図・バランスが取りやすくなる。
- 色のバランスもとりやすくなる。
- ラフ→清書へのイメージ落差が少ない。
これまで下描き(ラフ)は線のみで描いてましたが、ラフの段階で塗る事で形や色のバランスを確認できるというのが最大のメリットだそうです。
イメージとして・・・
カラーでは無いですが、、、
【線で囲ってから色塗り】よりも【塗ったものを線で囲む】という感じ。
この方が、形(シルエット)として認識しやすい。
また、陰影まで塗っておけば、線入れの際に強弱を付けやすい。
※図の矢印は無視してください。
実践
メイキング動画の工程や考察を紹介しながら、実践の模様や感想なども紹介してゆくよ。
下書~カラーラフまでの手順
動画の手順は恐らくこんな感じ
ここまでは両者共に同じような手順だと思います。
実践 下書き(大ラフ)~カラーラフまで
※諸事情によりラフは意図的にボカシております。ご理解ください。
グレーで塗ってから線を引くのが難しい。
グレーで大ラフ→線画ラフは相当難しいです。こんな難しい事するくらいなら、初めから線画で描いてグレーで立体感を出した方が楽です。(逆切れ)
余談ですが、ポーズについてははじめ立ちで考えてましたが、背景を描く事をしたので椅子に座るポーズに変更しました。これはラフの時点で修正ができて良かったです。
色についてもラフなので、気負うことなく色選びできるので普通だったら塗らない色にも挑戦しやすかったです。出来上がりは無難ですが、試した結果に選択した色なので自分の中で説得力があります。
という事で、今回のお題である【カラーラフ】についてはこの段階で完了します。そのため、記事としてはここまでOKですが、今回の肝はここから先でした。
カラーラフ~の両作家の描き方の違い
カラーラフが完成し、この後線入れや色塗り、仕上げと進みます。が、この先の工程で両作家のやり方が異なります。
しかも、どちらも難しくて簡単にはまねできない代物だったのです。
比較してみます。
線入れ
カラーラフ(さいとうなおき氏はグレー)からの線入れ工程について比較します。
さいとうなおき氏 | 塗り→線入れ |
焼きまゆる氏 | 線入れ→塗り |
さいとうなおき氏のやり方は塗ってから線を引く独特のスタイル。なんだかカッコ良い描き方。
あこがれるけど、やってみると難しい。色のみで形を整えて立体感を表現できる画力が必要という事でハードルは高い。
下塗りと線入れを同時に行うような感じですね。
一方で焼まゆる氏の線入れはオーソドックス。
カラーラフを作った上での線入れなので、質感や形状などの理解が深まっているので線の強弱をより反映した線入れが可能。(カラーラフの効能)
色塗り(陰影)
さいとうなおき氏 | 一影・二影 |
焼まゆる氏 | パーツ毎にカラーラフをクリッピング |
さいとうなおき氏は先述の通り、線入れの段階でベース色も完了している。陰影についてはアニメ塗り同様に1影、1.5影、2影とスタンダードな塗り。
一方、焼まゆる氏は今回の動画で初挑戦だというが、カラーラフをフルに活かした塗り。パーツ毎にレイヤー分けし、それぞれのレイヤーにコピーしたカラーラフをクリッピング。
カラーラフのベース色、陰影をそのまま活かしつつ、キレイに清書したりディティールを追加したりして仕上げる。
この方法だとカラーラフで塗った色が無駄にならず、カラーラフの上に厚塗りする感覚で作品を整えていく方法じゃないかと推測している。
たぶん、こんな感じのレイヤー構造になっていると思う。
実践 線入れ~色塗りまで
結局どちらの方法で実践するか?迷いましたが・・・・
どちらも実践する!!
さいとうなおき氏のやり方
描いてみた感想
本来【ベース色】→【線入れ】なのだが、実践してみたところ無理・・・なので、いつも手順で済ませた。
結果的にさほど仕上がりはいつもと変わらない・・・というのが正直な感想です。
焼まゆる氏のやり方
描いてみた感想
なかなか癖のあるレイヤー構造に苦戦。
パーツ毎に色分けしたレイヤーにそれぞれカラーラフをクリッピングする。全てクリッピングが終わるとカラーラフと同じ絵が完成する。(【全部クリッピング】画像参照)
その後、「綺麗にする」と呼ばれる作業をする。カラーラフを綺麗に仕上げる作業である。
動画で見ている分には理解していても、実際にやってみると難しい。
さらにカラーラフで色と線を同じレイヤーにしてしまったミスがここで響いてくる。
本来であれば、カラーラフの色をそのまま使用できるメリットがあるのだが、余計な線を消すという作業が必要となり、メリットを生かしきれなかった。
髪の毛からこの作業をしたが、必要以上にレイヤーを分けてしまった結果8個のレイヤーを使用した。それに比べて【ベスト】【シャツ】に関しては作業に慣れたため、少ないレイヤーで処理できた。
このやり方のデメリットとしてはレイヤー数が多くなってしまう事。
レイヤー操作が煩雑になる事と、塗り残しやミスの修正が非常に面倒になる事が気になった。
背景
一応背景についても手順を追って仕上げ見たよ。
描いてみた感想
単純な背景だが、【パース定規】を使ってできるだけちゃんと描く事を意識した。
ただ、やはり背景は面倒で難しいわりにさほど重要ではない(少なくとも私の描く絵では・・・)
できるだけ手抜きしたい気持ちが前面に出てしまっている。
完成図比較
注意事項
どちらの絵もマジメに取り組んだ結果です。
同じラフから始めたにも関わらず塗り方による違いは出たが、それは私が未熟だからですので、描き方の違いからくるものではない。と言う事はご注意ください。
この2つの画法の違いは、絵柄ではなく効率や描きやすさの違いなはずだからです。
なので、この結果を見てどちらかの画法にする事はあまり意味がありません。
まとめ
今回の描き方はかなりハイレベルに感じた。
率直に言えば【カラーラフ】のおかげで目に見えて楽になる事は無い。
ただ、ラフの段階で完成形が見える事と色塗った後との落差が少なくなるので、ハードルが下がる感じはする。
そんなに手間でもないので、今後も取り入れても良いと思った。
【カラーラフ】以外の工程については、やっていること自体は理にかなっているのだが、身に付いていない為、窮屈さを感じるのが率直な感想。修練が必要だと思う。
それじゃなくてもアニメ塗りがやっぱり落ち着くとか、グリザイユがイイらしいなど目移りしているので、画法については絞りたいのだがいまひとつ決めかねている。
さらに新たな課題も発見。
それは線画について。
これまで画一的に描いていた線画(線入れ工程)だが、カラーラフをする事によって、線画で陰影を表現する事を学んだ。
だとすると
- 全てのラフ線を線入れする必要があるのか?
- 線画は陰影の一部として2影あたりですればいいのではないか?
- 色トレスが苦手!!
などなどです。これについては以降の記事で検証していきたいと思います。
今回は以上です。
ご精読ありがとうございました。次回もお楽しみ。