どうも、タヌスケ(@sinzakki02)です。
今回は憧れの画法シリーズ第二弾【グリザイユ画法】について学びたいと思います。
こちらもデジ絵をはじめたら一度は挑戦したい画法ですよね。
中にはグリザイユ画法って何っ?って方もいるかと思いますので、初期状態からはじめましょう!
- グリザイユ画法を0からやり方を知りたい人
- カラーで陰影をつけるのが苦手な人
例によって数ある講座動画の中から厳選したものをご紹介いたします。
- キレイに塗れる!グリザイユ画法【超入門講座#27】/ディープブリザード
それでははじめていきましょう!
イラスト講座実践記録では、テクニックやノウハウに関する講座と実践した感想や結果を紹介しています。
グリザイユ画法とは
グリザイユ画法と従来の画法の違いを簡単に紹介します。
従来の画法
主線→色付け→陰影
このように陰影は最後につけます。
また、陰影はそれぞれのベース色(この場合 塗 の赤)に合わせて陰影色を選ぶ必要あります。
グリザイユ画法
主線→グレーで陰影→色付け
このようにグリザイユ画法とは、色付けする前に陰影だけつけてしまうという画法です。
この画法のメリットはベース色に関係なく陰影がつけられるので、
陰影の色を選ぶのが苦手な方には使いやすい画法です。
しかし問題はグレーで陰影をつける作業、これが非常に難しい。
また色を入れた時に薄暗く、全体的にくすんで見えてしまう等の失敗がありました。
こうしたつまづきポイントもしっかり抑えた講座ですので、まずはこちらをご覧ください。
しかし、毎回内容がものすごく詰まっているので、全てを習得するには繰り返し描いて自分のものにするしかないですね。
キレイに塗れる!グリザイユ画法【超入門講座#27】
グリザイユ画法の実践
では講座の内容を実践しましたので、順を追ってご覧ください。
【超入門講座 #027】の模写です。
下書き→主線
ここまではいつもの描き方と変わりません。(しかし似せる気の無さ)
サクッと済ませたいところでしたが、髪の毛が・・・(大変)
グレーで陰影をつける
グリザイユ画法はここからが本番です。
線画にグレーのみで陰影をつけて行きます。
はじめはよくわからないかもしれませんが、とりあえず手順通りに進めていきましょう!
カラースライダーについて
その前にカラースライダーについて紹介しておきます。
グリザイユ画法ではモノクロで陰影をつけるため濃淡が非常に重要です。
その為、同じグレーでも濃淡を%で表現したり、設定したりします。
そんな時に必要なのが[カラースライダー]です。
Vの値が濃淡となっており、ここの数値を合わせる事で指示通りの色を再現できます。
以下はクリスタでの操作方法となりますが、紹介します。
カラースライダーの出し方
クリスタでのカラースライダーは【ウインドウ】→【カラースライダー】で出ます。
ただし、メニューのレイアウトをアレンジしている場合、チェックがついても表示されないことがあります。
これは何かの拍子にカラースライダーのポップアップが画面外に出てしまった事が原因です。
その場合は、表示レイアウトを初期値に戻してから再レイアウトしてください。
40%のグレーで塗り潰す
カラースライダーで40%のグレーが設定できたら、線画の上に乗算レイヤーを作成します。
【塗り潰しツール】や【投げ縄塗りツール】 一面同じ色で塗り潰してください。
この40%グレーが着色した際のベース色になります。
先程の【りんご】の例で言えば、陰影が着く前の赤色の事です。
40~70%のグレーで陰影
先ほどの40%グレーの上に通常レイヤーを追加して、さらにさまざま濃度のグレーで陰影をつけてゆきます。
ここで気を付けなければいけないのは、グレーで表現するのは陰影であり、色の濃淡では無いという事です。
言葉で表現するのは難しいのですが、例えば青より黄色の方が色が薄く見えるのからグレーを薄く塗るという事では無く、
ベース色(同じ色)の中での濃淡をつける事で陰影を表現するという事でです。
詳しくは動画の3:19からをご覧ください。
大事なのは
~70%のグレーのみで塗る事
この後の工程で実施に色を上乗せしてゆきますが、40~70%以外の濃度を使用すると黒つぶれ、白飛びして色が乗りません。
そのため、この時点ではハイライトをつけない。
つまり、髪のツヤ、瞳の光などはつけません。
手順
※乗算にすると濃すぎる??
ベースの40%より濃くしない事
作業ポイント
大まかな影を、ブラシのタッチでつけてから形を整える作業しやすいです。
濃い影は強調として必要ですが、濃すぎると色がつぶれるので注意しましょう。
また、主線を残すか?無しにするかどうかはここで判断します。
主線を残さない場合は、主線を60〜70%くらいに不透明度を下げ、
主線と40%グレーのレイヤーを統合し、その上にレイヤー作成して主線を上塗りすることでぼかしてゆきます。
個人的には主線とグレーを統合は、線は統合せずに残した方が無難だと思います。動画もフォルダに納めて統合しません。
このグレーでの陰影をつける過程が最も重要で手間がかかるようです。
完成度を上げるにはここで妥協しない事でしょう。
グレーでの陰影が完成したら、グレーのレイヤーをフォルダーにまとめてましょう。(これをグレーフォルダーとする)
オーバーレイで色付け
モノクロからカラーにする工程です。
ここではオーバーレイという特殊なレイヤー効果を使用します。
オーバーレイについては動画の4:00をご覧ください。
手順
それぞれのパーツごとにレイヤーを追加して塗っても良いですが、パーツごとに塗りなおしなどを必要なければ、全て同じレイヤーでも問題無いと思います。
また、動画では肌色を全体に塗るようにしていたが、通常レイヤーなのに肌色を全体に塗る必要はあるのか?と疑問を持ちました。
→実験した結果。肌以外にも肌色を塗ると出来上がりが明るくなります。が、一方で白っぽくなる印象もあるため、一長一短です。
ここまでのレイヤー構成はこんな感じ
とりあえず着彩完了
色がつきましたが、全体的にくすんだ印象です。
彩度を追加する方法
くすんだ色を鮮やかにするために新たなレイヤーを追加します。
場所は着彩フォルダとグレーフォルダの間です。
目的は彩度をあげる為ですが、肌とそれ以外では塗る色が異なります。
ポイントは・・・
肌には濃い赤に塗り、それ以外は濃い青を塗る
実際に塗るとこのようになります。
ここでも塗りつぶしが必要となります。
塗り終わったら、この赤青レイヤーの不透明度を10から15%まで下げると肌は血色が良く見え、服や髪は鮮やかに見えるようになります。
このレイヤーはこの通りです。
血が通ったって感じがしませんか?
さらに彩度を追加
まだ影の部分がまだくすんでいるので、新たに基礎色の上にレイヤー追加してクリッピング、オーバーレイにします。
肌の影部分だけをピンポイントで濃いめのピンクをエアブラシで塗ります。
※動画では色域選択で肌や髪を選択した上で塗っておりますが、しなくても可能です。
髪についても新たにレイヤーを追加して同様に濃いめのピンク着色してバランスを取る。
説明はないが、瞳や服の影にも同様に鮮やかさを足していきます。
追加の彩度レイヤーをみるとこんな感じです。
彩度を追加したレイヤーの効果を比較してみましょう。
一見すると微妙な差だけど、こういうのが作品の質を高めるのだよ。(多分)
仕上げ
ハイライトや瞳はなどは通常レイヤーや乗算をレイヤーをどんどん上に追加して塗って行きます。
また厚塗りで使用した効果などを取り入れるのも良いと思います。
こちらは陰影(グレー)の陰影をさらに追加してみました。スカートの後の質感が変わったと思います。
完成
最後に髪の毛の主線の主張が強かったので色トレスして馴染ませました。
まとめ
グリザイユ画法いかがでしたでしょうか?
まぁ、難しいし、大変です。
けど、思ったよりも上手く描けたと思ったんですが、甘いですかね?
感想としては、以前描いた時よりも作業の理解が深まっていたので、描きやすさを感じました。
特に前回学んだ厚塗りの画法の主線上塗りや色の重ね方が今回のグリザイユ画法でも活かされる事を実感しました。
まだまだ描き方を学んでいる最中なので、どんどん新しいものに挑戦し、その結果自分に合った描き方を追求していければと考えてます。
ご精読ありがとうございました。
また次回をお楽しみに。