イラスト上達へ試行錯誤の記録です。

今更聞けないアニメ塗りとブラシ塗りの描き方講座【イラスト講座実践記録】

どうも、たぬすけ(@tanusuke)です。

今回は【アニメ塗り】と【ブラシ塗り】についてです。

どちらもよく聞く画法だと思いますし、【アニメ塗り】なんて当たり前すぎて今更感がありません?

たぬすけ

アニメ塗りって手抜きの塗り方じゃん?

めがね

それは偏見がすぎるzo!!

とアニメ塗りなんて・・・と見くびっていたのが正直なところ。だってデジタルイラストの基本と言っても良い塗り方ですからね。

今更アニメ塗りなんかしないで質感を表現したブラシ塗りをするぜ!と描いた結果が前回記事のアイキャッチ。

でもこれを見て思ったのが、

たぬすけ

なんか思ってるのと違う・・・

いわゆるブラシ塗りで質感を表現するために影などをグラデーションを入れて工夫して塗ったつもりなのに、結果的にはぼやけているように見えるのです。

私の好みはもっともパリッとして色彩の絵なので、一度アニメ塗りで塗り直すことにしました。

その結果、アニメ塗り、それができた上でのブラシ塗りという関係性を改めて学ぶことができたので、共有したいと思います。

この記事で伝えたいこと
  • アニメ塗りの塗り方手順を紹介。
  • ブラシ塗りとは何か?アニメ塗りとの違いは?

イラスト講座実践記録では、テクニックやノウハウに関する講座と実践した感想や結果を紹介しています。

目次

今回参考にした記事

アニメ塗り実践

手順については本当にいまさらで改めて紹介する必要もないかと思いますが、以下となります。

STEP
ベース色

ベースとなる色。

STEP
1影

薄い影。影がかかっているすべての箇所と言っていい。

STEP
2影

濃い影。1影の中でも濃い部分だけを塗る。

STEP
ハイライト

光が当たって色が飛んでいる部分(白に近い色)

基本はこんな感じで大丈夫だと思います。必要に応じて影を足したりする感じです。

それでは各STEPにて実践して感じた事やコツなどを紹介していきます。

ベース色

ベタ塗りで

塗り残しが無いように下地に蛍光色のレイヤーを挟むと塗漏れ箇所が分かりやすくなる。また濃淡のないペンで塗った方が後々困らないと思います。(下記記事参照)

ちょっと薄めの方が良い

塗る色はちょっと薄目を選択した方が良い。が、薄すぎても全体的にメリハリが無くなるので、いつもよりは濃いめの色を塗りました。

1影

通常レイヤーで

影というと条件反射的に乗算レイヤーを使ってましたが、通常レイヤーでOKみたいです。実は通常レイヤーの方が、色選びがしやすいというのがありますし、スポイトで色を取りやすい。つまり見たまんまの色がそのまま使えるのは便利ということです。

では乗算レイヤーはどういう時に使うのか?と改めて聞かれるとよくわかりませんね。

色の選び方

色の選び方ってのは非常に感覚的で美的センスを問われるけれども、ここは非常に機械的です。

ベース色をスポイトして、カラーサークルを少しずらしてやるのです。

そこから良さそうなものを当てはめていくというだけで違和感ない影色が見つけれらると思います。

塗る場所

塗る場所は光が当たらない場所全般です。何なら全部影で塗ってしまってから、光が当たる場所だけ影を削るという方法でも良いかもしれないですね。

何で塗るか?

アニメ塗りは筆による濃淡を必要としない塗り方だと思う。それによってさっぱり、くっきりした絵柄になる。なので、Gペンなど濃淡なしのツールで塗るのが良いと思う。

2影

色の選び方、レイヤーは1影と同じ。

色は1影をスポイトして、カラーパレットを少しずらす。レイヤーも通常レイヤーです。

塗る場所。

1影の中でより光が当たらない部分に2影を塗ります。2影は1影を出ることは無いと考えていいんじゃないかね?

ハイライト

どこに塗る?レイヤーは?

塗る場所はベース色が残っている部分。つまり影を塗っていない部分で光が特に当たっていると思われる場所。

ハイライトというと【発光】や【オーバーレイ】などのレイヤーを使いたくなるけど、ここも通常レイヤーです。

どんな色を選ぶか?

ハイライトは条件反射的に【白】。まちがいじゃないけど、ベース色をスポイトして明度高めにしてみるのも試してみた。

アニメ塗り完成

服の模様なんかも入れてみて完成!

めがね

パッキパキにシャープで鮮やかな色

たぬすけ

すごくイイと思う。

レイヤーも通常しか使っていないし、構成もシンプル。でもこの出来栄えだったら、アニメ塗りでもいいかもと思える。

ここまでのアニメ塗りに対して今度はブラシ塗りをやってみましょう!

ブラシ塗りの実践

ブラシ塗りと言っても1から塗り直す必要はなくて、今塗ったアニメ塗りに手を加える事でブラシ塗りの仕上がりになるとの事。

ぼかしや濃淡が無い(断言していいのかわからないが)のがアニメ塗り。それに濃淡やボカシを入れたものがブラシ塗りと判別されてる事がある。

いままでアニメ塗だと思っていたやり方は実はブラシ塗りだった事が判明。

めがね

何にもわかってなかった・・・

STEP
1影を馴染ませる。

1影の際を馴染ませるために【色混ぜツール】や【エアブラシ】などを使ってベース色との境をあいまいにします。

STEP
1.5影や2.5影を追加する。

より影の階調を増やしてグラデーションにします。

STEP
反射光を入れる。

これはアニメ塗りの段階で入れてもいいかもしれないです。

1影をボカす。

影の境界線をグラデーションにしていく作業

アニメ塗りは影の有る無しがはっきりして境界線がくっきりしてましたが、ブラシ塗りはカゲの境界線がボケているのが特徴です。

そのためには影と影の無い部分の境界線をボカす(グラデーションにする)必要があります。

やり方

アニメ塗りとして完成しているなら、1影を【色混ぜツール】や【柔らか消しゴムツール】で境界線を消してゆけばOK。

最初からブラシ塗りをするなら、【不透明水彩】などの筆や【エアブラシ】などで描くとぼかした感じになる。

やりすぎ注意

何でもかんでも馴染ませれば良い訳ではありません。やり過ぎると全体的にボヤけた印象の作品になってしまいます。(前回のアイキャッチ画像はその典型)

ボカした方が良い目安の場所は・・・・

  • ボカす場所の目安は光の遮蔽物から遠い場所の影。
  • 滑らかな、曲線のある場所の影。

光の遮蔽物からの近いものはくっきりとした影なので、ボカさない方が良いです。

1.5影、2.5影を入れる。

影の階調を増やすことでより滑らかな影のグラデーション

1影よりも暗くて、2影よりも明るい1.5影を入れます。また2影よりもさらに位2.5影を入れる事で影のグラデーションの幅が広くなり、滑らかにになります。

色の決め方

アニメ塗りからであれば、1影をスポイトして暗い色に調整するか、2影をスポイトして明るい色にするだけ。1影をクリッピングして塗りましょう。

反射光を入れる(完成)

反射光は青

決まりではないけど、だいたい青。背景色が決まっていたら、その色にしたらいい。

それ以外は青。が無難。

塗る場所

地面から反射した光なので、光源の逆側かつ地面と平行の位置というのが大まかな場所。

レイヤー

アニメ塗りでも反射光を入れた方がよさそう。その際はパーツごとに色塗りしているので、それぞれに反射光用のレイヤーを用意するのも面倒。

一度絵を統合したコピーを作り、それをクリッピングして反射光を入れた方が簡単です。

以上でブラシ塗りについての手順でした。

アニメ塗りとブラシ塗りを比較してみる。

比較してどうだろうか?これは好みにはなるが、私はアニメ塗りの方がはっきりしていて好みですね。

とはいえ、滑らかな質感を出したいときにはブラシ塗りも必要なので、どちらか一方と決める必要は無いと思います。どちらのいいトコ取りといった描き方をされている絵師さんも既にいます。

ただ、アニメ塗りを正しくできないとブラシ塗りが中途半端な出来栄えになってしまうように、新しい画法に挑戦するのも大事ですが、一方でしっかりとした地固めも必要だと感じました。

どうしてもブラシ塗りをすると色をボカし過ぎてしまうので、その辺も気を付けたいですね。

まとめ

基礎だと馬鹿にしていたアニメ塗りですが、しっかり塗ると見栄えも良いしもっと練習する必要性を感じました。

どうしてもプロの絵を参考にして小手先のテクニックを追ってしまいがちだけど、基礎的な技術も頑張れば武器になりそうですね。

アニメ塗りについては今後も練習したいと思いました。

という事で今回は以上となります。

ご精読ありがとうございました。また次回をお楽しみに!

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