どうも、タヌスケ(@sinzakki02)です。
今回は噂の画法GTCについて紹介します。
これまでに紹介した【グリザイユ画法】、【厚塗り】、【アニメ塗り】では無い、新たな画法として注目されているそうです。
もちろん、今回の教材も「魔王ディープブリザードのYouTube講座」です。尚、GTCについてはディープブリザード先生は2つの講座をアップされています。
- 厚塗りでもグリザイユでもない!?「GtC塗り」講座【超入門講座#60】ディープブリザード
魔王様のGTC動画はもう1本あり、それについては下記の記事で紹介しております。良かったら、この記事の後にご覧ください。
実は次の動画の方がわかりやすいのはナイショです。
それでははじめましょう!!
イラスト講座実践記録では、テクニックやノウハウに関する講座を紹介し、実践した感想や結果についてまとめた記録です。
厚塗りでもグリザイユでもない!?「GtC塗り」講座【超入門講座#60】ディープブリザード
GTCとは
今回のテーマとなっている【GTC】ですが、GRAY TO COLOR(グレーから色彩へ)という意味だそうです。
動画の1:14からわかりやすく説明されてます。
パッと見ると【グリザイユ画法】に似ている印象ですが、違う点も多々あります。
作業工程を比較してみると
- 線画
- グレーベースを塗る
- グレーで陰影を作る
- オーバーレイで着色
- オーバーレイで発色用ベースを入れる
- 色トレス
- 厚塗り(※任意)
- ハイライト
- 線画
- グレーベースを塗る
- グレーで陰影を作る
- ハイライトを塗る
- ベース色塗る
- オーバーレイで着色(影)
- オーバーレイで着色(陽)
- 色トレス
- 厚塗り(※任意)
- ハイライト
似ているようですが、最大の違いはグレーの使い方です。
【グリザイユ】は幅広い濃淡のグレーを使用して陰影をはっきりと表現するのに対して、【GTC】で使用するグレーの濃淡は狭いので、陰影は薄めです。それがオーバーレイで色づけしたときの作業にも影響してゆきます。
感覚的に【グリザイユ】のグレーは仕上げの陰影に対して、【GTC】のグレーは陰影の色づけガイドです。
この違いが作品としてどのように影響するのか?なども含めて実践編をご覧ください。
GTC実践
作業の順序としては先ほど紹介した通りです。この順序通りに進めていきましょう!!
完成時レイヤー構成(クリックで拡大)
1. 線画、2. グレーベースを塗る
今回も線画は自力で描きました。相変わらず元の絵とはだいぶ離れてしまいましたが、気にしないでください。どうしてもあの可愛さを描けません。
模写しても消えない特徴をオリジナリティと呼ぶのだよ
以前【グリザイユ】の回で紹介したカラースライダーを使って明度80%のグレーで塗りつぶします。
グリザイユはベースが60%でしたので、それと比べると少し薄めです。
塗りつぶしのやり方は色々ありますが、私は【投げ縄塗り】が楽ちんでした。
3. 陰影を作る、4. ハイライトを塗る
こちらも【グリザイユ】同様にグレーの濃淡で陰影をつけてゆきます。
グリザイユとの違いはグレーの濃淡です。
グリザイユ | GTC |
30% | 50% |
40% | 60% |
50% |
ベースも含めるとやはり全体的に薄い色で濃淡をつけてゆきます。
陰影のつけ方に関しては、60%が陰(光が当たらない場所全て)+50%が影(物の影になっている特に暗い部分:2影)というイメージで塗り分けました。
加えてハイライトも塗ってしまいます。ここが【グリザイユ】とは全く違う点ですね。
ちなみにグレーの陰影、ハイライトと全てレイヤーは別にして塗り分けました。その方が修正しやすいからです。もちろん1枚のレイヤーで処理しても問題ありません。
5. ベース色塗る
新たに乗算レイヤーを作り、ベース色を塗ります。グレーの上に乗算しているので、仕上がりはくすんだ色、暗い色になります。
ちなみに塗りつぶしの際はグレーレイヤーが邪魔になるので、OFFの状態にすると塗りつぶししやすいです。
6. オーバーレイレイヤーで着色(陰陽)
オーバーレイレイヤーを作成して着色します。これも【グリザイユ】の時に使用しましたね。
【GTC】では1つのオーバーレイレイヤーにベース色を鮮やかにする色と影部分の色をに塗ります。
ベース色を鮮やかにする色については、文字通りこちらは先ほどのくすんだベース色を鮮やかにする効果があります。塗る色の目安はベース色より少し濃い目で鮮やかな色といった感じです。
続けて同じレイヤーに影部分も塗り込みます。
ちなみに色の選び方については次回具体的事例で紹介されますので、そちらをご覧ください。
注意して欲しいのが鮮やかにする色と影を別レイヤーにするとオーバーレイがうまく機能しません。オーバーレイの上にオーバーレイや良くない?塗分けができず修正が面倒ですが、我慢してください。
影はグレーで塗り分けした陰影を参考にしながら塗る感じです。が、かと言ってキッチリと塗らなくても大丈夫です。少しズレたりした方がイイ感じになったりします。
10. ハイライト等を入れて完成
グレーの段階で入れたハイライトを部分をより強調するように上塗りします。
その他、瞳に塗り込み、反射光などを塗り込んで完成!!
【厚塗り】をしないのであれば、完成でいいですね。
8. 色トレス、9. 厚塗り、10. ハイライト等で完成
【厚塗り】をする場合は、色トレスをしてから行います。【厚塗り】に関しては気が済むまで・・・・仕上げにハイライトで完成です。
ちなみに【厚塗り】をする際はこれまでのレイヤーをコピーして統合したものに直接塗り込みました。レイヤーを構成なども参考にしてみてください。
しかし、【厚塗り】はこれまでのミスを帳消しにできるほど最後の修正としては絶大な効果がありますが、やり過ぎは考えものです。
最終的に【厚塗り】の作品になってしまった?
まとめ
どうでしたか?
ハッキリ言ってほとんど【グリザイユ】のようですが、【グリザイユ】ほど形式ばっておらずライトな印象です。
ただ、【グリザイユ】の他にもレイヤーの使い方や色の作り方など初見ではちょっと難しい画法でした。確かに色々な画法の良いトコ撮りなので、マスターすると大きな力になりそうですね。
今回ははじめてという事もありますが、少し難しく思えたかと思います。
ここだけの話、冒頭でも少し触れましたが、次回紹介する講座の方がGTCについて親切でわかりやすく紹介されています。
ぜひそちらもご覧ください。
ここまでご精読ありがとうございました。次回もお楽しみに