どうも、タヌスケ(@sinzakki02)です。
今回はグリザイユ画法の第二弾です。
前回はちょっと難しすぎた・・・
ということで、超初心者向けのグリザイユ講座だそうです。
そもそもグリザイユって何?という方は前回の講座をご覧ください。
前回はじめてちゃんと習ってグリザイユで描いてみましたが、思ったより上手く描けた気がします。
でも、描いている途中でわからなかった点が多々あったので、その点を確認しながら今回の講座に挑戦したいと思います。
例によって数ある講座動画の中から厳選したものをご紹介いたします。
- 初心者でもわかる!グリザイユ画法【超初心者講座#35】/ディープブリザード
イラスト講座実践記録では、テクニックやノウハウに関する講座と実践した感想や結果を紹介しています。
では早速はじめていきましょう!!
【講座パート】初心者でもわかる!グリザイユ画法【超初心者講座#35】
まずは動画をご覧ください。
動画をご覧になっていただければわかりますが、基本的には前回とほとんど同じ内容です。
それだけ前回の時点で既に初心者向けだったという事なのでしょうかね?
ただ、前回よりも多少簡略化してわかりやすくなっている?ような気がします。
では実際に講座の内容に沿って描いてみましたので、その過程をご覧ください。
【実践パート】今回のレイヤー構成
まず初めに今回の完成時のレイヤー構成です。
左レイヤーが下です。
アタリ~線入れ
ここでのポイントは特にありません。
アタリ~主線入れはほぼ全ての作画方法で必要な工程だと思います。
改めて痛感するのが、魔王様の作画レベルの高さ・・・
模写なのに全然似ないのは定期
グレーで陰影をつける
グリザイユ画法の肝とも言うべき、モノクロの濃淡で陰影をつけていく作業です。
難しそうですが、ある程度の決まりを守ればある程度形になると思います。
基本の知識としてモノクロの濃淡を%で把握しましょう。下のカラースライダーを表示すると理解しやすいです。
カラースライダーの表示ががされない場合は前回の記事に出し方が記載されていますので参考にしてみてください。
→【実践!無料イラスト講座】ほぼ初めてのグリザイユ画法 メイキング解説
一番下の【V】に注目。
左の真っ黒が0%、右の真っ白が100%です。
グリザイユの場合極端な白黒は、後で色付けした際に色が飛んでしまうのでおよそ30~70%の間の色しか使いません。
それでは手順通りに進めていきましょう。
手順1 60%で着色
60%のグレーを基準にします。この色よりも濃いか?薄いか?でこの後陰影を入れていきます。
注意事項としては、ハイライトは入れない事です。(ハイライトはあとで入れます)
あと、グレーで塗りつぶす際は塗りつぶしツールも結構ですが、必ず主線の下もしっかりと塗る事です。
塗りつぶしツールで塗ってしまうと主線の下が塗れません。
今後のレイヤーをベースとしてクリッピングや範囲選択などで使用する際に塗り残しがあると余計な手間や仕上がりが粗くなります。
しっかりと塗り残しの無いように塗りつぶすことが重要です。
手順2 3種類の濃度で塗り分ける。
先ほどの60%の上にレイヤーを追加してクリッピングし、50%・40%・30%の濃度でそれぞれ塗ります。
濃度によってレイヤーを分けるかどうかは適宜です。(1枚のレイヤーで全ての濃度でも構わないですが、修正が大変そうな気がします)
参考までにそれぞれの塗った範囲をご覧ください。
陰影の入れ方は感性やセンスや経験です、と身も蓋もないのですがその通りです。
感覚的には50%はとにかく陰になる場所は全部塗る。
40%は少しくらい場所。30%は真っ黒な場所といった感じで塗りました。
こちらがそれぞれのレイヤーの陰影が合わさった完成図
着色
着色はグレー60%レイヤーと線画レイヤーのみを表示し、新たにレイヤーを作成して塗りつぶしをします。新たなレイヤーは【オーバーレイ】に設定します。
オーバーレイレイヤーについては・・・
パーツごとに色分けしても良いですし、一つのレイヤーに統一してしまっても良いです。
基本的に色塗りで陰影は無いので、肌なら肌色を一色をベタ塗ですので、それほど複雑な作業はありません。
そのため、色塗りは一つのレイヤーにまとめてしまうのも手です。
色塗りが完了したら、30~50%のグレーを反映させると陰影のついた下記のような着色画が完成します。
色を入れると気が付きますが、ベースとしていた60%は実はハイライトを除くと一番明るい色で、実は一番キレイに色が出るのは50%です。
その辺も考えて陰影を入れると完成時の色のバランスが良いのではないかな?と思いました。
彩度を上げるレイヤーを追加
先ほどの着色画でグリザイユとしては完成ですが、色味がくすんで見えます。
そこで、鮮やかな色に仕上げるための一工夫です。
グレーで着色したレイヤーの上、着色レイヤーより下の場所に【オーバーレイ】レイヤーを追加します。
そこで以下の着色をします。
- 肌には濃い目の赤
- 肌以外は濃い目の青
少し塗り残しはありますが、それほど問題はありません。
上記のような感じで濡れたらレイヤーの表示を12~15%程度にします。
そうすると程よく肌は赤味が加わり、それ以外にはうっすら青味が加わる事で鮮やかに発色します。
レイヤーの有無を比較してみると・・・
気持ち色合いがハッキリして、グッと存在感が増したと思いませんか?
ハイライトを入れて仕上げ
ここまでくるとグリザイユであることは関係ありません。
ハイライトとグラデーションを加えて、作品として仕上げます。
【グラデーションの入れ方】について方法は2つ。
- 髪の毛のみにグラデーションを入れるなら髪の毛の着色レイヤー(レイヤー5)を色域選択する
- 人物全体にグラデーションを入れるなら60%グレーのレイヤー(下地レイヤー)を色域選択すると簡単です。
※()内は後述のレイヤー構成表に対応しています。
最後に主線を色トレスして完成です。
これで作品として一つの完成です。
厚塗り仕上げ
色トレスでは物足りない人。もっと立体感が欲しい人に今回新たに紹介された画法です。
グリザイユ画法で描いた絵を厚塗りして主線を消して行きます。
講座ではグレーレイヤーの状態で主線を消すように塗り込みをしておりました。
グレーレイヤーの状態で厚塗り
グレーレイヤー、主線レイヤーよりも上に新たなレイヤーを作成し、塗り込みを行います。
はみ出しが気になる方は以下のいずれかの方法がおススメです。
- 60%レイヤー(下地)を色域選択した上で塗り込む
- グレーレイヤー(30~60%)、主線をコピーして統合する。そして透明度ロックする。
やってみるとわかると思いますが、グレーでの塗り込みはかなり難しいです。
色付けをして確認してみます。
メリハリが無くボヤっとした印象
色レイヤーで塗り込み
講座には無い手段ですが、メリハリをつけるために色レイヤーよりさらに上に【色塗り込みレイヤー】を作り、色を塗り込む事にしました。
先ほどのグレーレイヤーでの塗り込みと比較してみます。
輪郭がはっきりした事で、締まった印象になった。
グレーで厚塗りをするよりもこちらの方がメリットが多いです。
- 色のイメージがしやすい(30・40・50%以外の中間色も使える)
- グレーで厚塗りすると着色レイヤーも塗り直しが必要な場合がある。(塗っている位置のズレ)
でも・・もはやただの厚塗りでは?
完成
まとめ
今回はグリザイユの初心者向け講座という事でしたが、明らかに前回より難易度は上がっているような気がします。
ただ、厚塗りを学んだお陰で応用が利くなど総合的な学習が生きた結果でした。
しかし、苦労した塗り込みがどれほどの効果があったのか?最後に見返してみましょう。
どちらが好みですか?
追記
この記事を書いてから大分経過した後に改めて読んでみました。【グリザイユ】の良さって、独特な色の濃淡なんだと思うのです。
それからすると、上からカラーで厚塗りという方法は当時の私にとっては画期的でしたが、記事の中にもある通り、それではただの厚塗りです。
グリザイユである以上モノトーンの段階で濃淡をしっかり出したり、修正を施さないと意味が無いと感じました。
当時の私はグリザイユの完成があまりに中途半端で耐えられなかったのだと思います。(今も塗れませんけど)
もう少し楽に濃淡をつけたいのであれば、GTCはおススメです。
でも難しくても【グリザイユ】は憧れの画法ですので、今後も折を見て挑戦したいと思います。
今回は以上です。
ご精読ありがとうございました。次回もお楽しみに!!