どうも、タヌスケ(@sinzakki02)です。
前回【GTC塗り】について紹介しましたが、いかがだったでしょうか?
前回記事はコチラ
簡単に素早く塗れる画期的な画法との前評判だったのですが、意外と難しかったと思われた方も多いのではないでしょうか?
うまく塗れなかった・・・
それもそのはず、グリザイユと厚塗り両方の良いとこ取りの画法ですから、いきなり初めて簡単には習得できません。
ところが、今回我らがディープブリザード様が誰でも、失敗せずに、GTC塗りができてしまう画期的な講座をアップしていただきました!!
ありがとう!魔王様!
今回の方法であれば、恐らくほとんどの方がGTCの仕組みがわかり、曲がりなりにも作品を完成することができると思います。
それでははじめてゆきましょう!!
イラスト講座実践記録では、テクニックやノウハウに関する講座と実践した感想や結果を紹介しています。
失敗サヨナラ!GtC塗り脱初心者講座!【超入門講座#62】ディープブリザード
下準備
今回は塗りに専念するために実際に講座で使われている画像をダウンロードします。
ダウンロード先はこちら
下記のような画像をダウンロードすることができます。(実物はsampleの透かしはありません)
ダウンロード方法や画像をクリスタに取り込む方法がわからない場合は下記の記事内の【画像をクリスタに取り込む方法】という項目をご覧ください。
作業工程の確認
実践をはじめる前に簡単にGTC塗りの工程を紹介しておきます。
今回はお手本を使うので省略
【グリザイユ】の様にグレーで塗ってから、カラーを上乗せして行きます。ただ【グリザイユ】ほどきっちりと陰影はつけず、カラーで陰影を追加して行くイメージです。
今回は【厚塗り】はほとんど行わずに完成させるやり方です。結局前回もそうですが、【厚塗り】をするとどんな画法も最終的に【厚塗り】になってしまうほど強烈な塗り込みなんですよね。
素早く、失敗せずに深みのある塗り!というのを目標にやっていきたいと思います。
失敗しない!GTC塗り 実践
まずは完成時のレイヤー構成を紹介しておきます。各工程のレイヤーがどうなっているのか?わからなくなったらここに立ち戻って確認すると理解しやすいです。(コメントのレイヤーは無視してください)
1.グレーで陰影をつける
まずはグレーのみで陰影をつけてゆきます。
今回の教材が画期的なのは左側にあるパレットです。あらかじめ魔王様が使用する同じ色が用意されているので、色選びの失敗は無くなりました。
どの色がどのパーツかわかるように色にパーツ名を描いておくと便利ですよ。
ココでのポイント
- Line art(線画)とbaseのレイヤーの不透明ピクセルをロック
- baseレイヤーに50%グレーを塗り込んで陰影を作る。
- ハイライトも塗る
まず、不透明ピクセルをロックすることで線画やbaseに塗られたグレーからはみ出ずに塗る事が出来ます。
次にbaseレイヤーに直接塗り込む訳ですが、レイヤーを分けずに直接塗り込む事が大事です。失敗を恐れてレイヤー分けをしたくなりますが、色の濃さや混ざり具合などに差が出るようです。(それでもうまくできるかもしれないけど・・)
グレーはパレットに50%(濃い方)80%(薄い方)の2種類がセットされていますが、影塗りとして使用するのは50%の方です。80%は50%を薄めたり、消したりするための消しゴム的な役割です。
注目ポイント
瞳の陰影のテクニックは注目です。(動画 6:22)50%を濃く塗り込んでから80%で薄めるテクは着色の際に差がでます。是非マネしたい!!
さらにハイライトも塗ってしまいます。完璧な白を塗ると、この後のカラーも載らず白のままです。そうなっていいい場所は筆よりもペンで塗った方がキッチリ白光りします。
2.ベースカラー塗り
baseレイヤーの上に乗算レイヤーを作成し、ベースとなるカラーを塗ります。塗る色についてはパレットの左の色です。
しかし、baseレイヤーは既にグレーで陰影をつけてしまっているので、普通に塗りつぶしをしてもうまく塗れません。
そのためにbaseレイヤーを非可視の状態にし、Lineレイヤー(線画)のみ状態で塗ると塗りつぶしが簡単です。
ただし、baseレイヤーが非可視の状態の場合、【白】については下地と同化するので塗れているのかわからないという別の問題が発生します。
私ならこうする!
baseレイヤーの下にカラーレイヤー(私の場合はグレー)を新設することで塗り残しがわかるようにしました。
注意 ベースカラーは陰影のレイヤーに必ずクリッピングしよう!
この後の過程で色がうまく乗りません。
3.オーバーレイで着色する
2で作成したベース色レイヤーの上に【オーバーレイ】レイヤーを追加します。そして、必ずクリッピング!!
塗る色は各パーツの真ん中と右の色です。
このオーバーレイではパーツごとに2色を塗ります。役割としては真ん中がベース色を鮮やかにする色。右は陰影を塗る色と考えていただければOKです。
動画でも指摘されてますが、オーバーレイで明るい色を塗るとグレーで付けた陰影が見えなくなる場合があります。
このような場合は、右の色(影を塗る色)から塗ればグレーの陰影を消さずに塗る事が出来ます。
影塗りについてはこの後の[色混ざり問題]を読んでから実践してね!
グリザイユとの違いについて私見
【グリザイユ】の場合、オーバーレイはパーツごとは塗りつぶしで処理できましたが、【GTC】ではグレーの陰影を参考にしながらも結局カラーで陰影を付けるという作業をします。オーバーレイでの塗り作業は【厚塗り】ですね。
色んな画法をちょっとずつ使って作って行くのが【GTC】という画法なんでしょうね。
グレーの陰影、オーバーレイでのカラーの陰影が混ざり合って複雑な色になる事で絵の魅力が引き立つと解説されてます。
オーバーレイの色混ざり問題
実はこの記事のアイキャッチも【GTC】で描いたのですが、オーバーレイの塗り込みでちょっと困りました。
明かるい色は選択範囲で塗りつぶしてからの同じレイヤーに影部分を塗り込む際の事です。肌の部分を選択範囲で指定してから塗っているのですが、髪や線画の色が混ざってしまうんです。
講座の絵を塗っていた時も確かに混ざりはあったと思ったけど、ここまでは酷くなかったです。
どうしてもうまくいかなかったので、結局影部分については別に乗算レイヤーを作成して塗りました。
勘違いだったら、ゴメンm(__)m
実践した上での追記
改めて実践した結果、多少色は混ざるもののレイヤー構成に間違いがなければ、問題ありませんでした。
薄い色→濃い色で塗ると濃い色が広がってしまい汚く見えますが、濃い色で塗りつぶした後に薄い色を塗り込むと上手くいくようです。
自分で色選びからした場合はその辺も考えなければならず、簡単では無いです。
4.仕上げ
あとは仕上げです。行う作業は以下となります。
それぞれについてはこれまでも使ってきたテクなので、ここでは割愛させていただきます。
ただ、反射光や瞳の塗り、色トレスなどに使用する色は適宜自分で追加したものを使用しております。あとは自分の好みで仕上げると良いのではないでしょうか?
5.完成
まとめ
いかがだったでしょうか?
お手本が至れり尽くせりで、線画や色選びの苦労が無かった分、塗りに集中できてやり方が理解しやすかったですよね?
強力な補助があったので、手順に対する理解が深まりました。
今であれば、前回の講座もスッと落とし込めるような気がしますね。
良ければ前回講座も振り返って見てください。
今回は以上です。
ご精読ありがとうございました。次回をお楽しみに!